第3章 04 滅火呪術  

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 古代中国の滅火巫術には祓(ふつじょう 邪気を祓う)、水(そんすい 水を吹きかける)酒(そんしゅ)、埋火(まいかおう 火事の予兆となるものを埋める)、設鴟尾(せつしび 屋根にしびを作って火事を防ぐ)、聚鵁鶄(しゅうこうせい 伝説のコウセイ鳥を集める)、画水于壁(がすいうへき 呪文を唱えながら碗の水で壁に絵を描き、碗の水を患者に飲ませる)などが含まれる。最後の四つは予防の呪術である。

 古代の雨乞い・止雨法は陰陽五行体系に取り入れられ、理論化され、整然として秩序立っている。一方滅火呪法は理論体系化を経ていないので、多くの呪術の間には何の関連性がなく、結果として雑多で混乱した状態になっている。