13)その他雑法 

 古代駆疫法はほとんどが辟邪霊物(魔除け)と関係するか、そのものである。すでに述べたように、黄土塗門法や牛矢塗門法、焚鶏犬毛取煙法などがそうである。沐浴法もその一つである。

 「五月十五日、日中に井華水を取り、沐浴をすれば、邪鬼を避けられる」「五月戊己の日に沐浴すれば、病を避けられる」。

焼縄法あり。縄を用いて居間や玄関を測る。そのあと「縄を曲げ、焼いて切る」。すなわち伝染病を防止する。

 密灸法あり。「もぐさを病床の四隅にひそかに置く。これは知られないようにやらねばならない」。

 このほか、古代においては、元旦、桃湯を飲み、お屠蘇を飲み、却鬼丸を服用した。その他の節日にも辟邪活動が行われた。どれも圧伏疫気が目的だった。