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 媚道は鬼魅の力を借りて相手を混乱に陥れる。それゆえ媚道は魅道とも称される。陳後主の寵愛する妃張麗華工厭魅の術を用い、「偽鬼道」によって後主を惑わした。宮中に淫祠を置き、巫女をたくさん集め、彼女らを鼓舞した。いわゆる厭魅の術は実質上媚道の別称である。

 一般的な攻撃的な巫術で激しく寵愛するのは、広い意味での媚道である。古代において、仇敵の霊魂を攻撃する巫術がどれだけ求愛活動のなかで運用されてきたことだろうか。致愛術(愛のまじない)が効き目を現わす前に、施術の対象者が施術者の考えに反さないように、すみやかに相手の霊魂を制圧しなければならない。両者は敵対関係にあるので、仇敵を攻撃するのと同じ方法で愛を傾ける。

 この類の致愛術(愛のまじない)に使用される霊物は、髪・爪、姓名、血液、帯血のもの、鳥類の毛・爪、桃木、桐人、泥土などである。これらはどれも仇敵を攻撃するものであり、邪悪なものを辟除するときに使われる霊物である。以下、霊物とされるものを列挙し、分類しよう。