地:母なる猫 

 母猫は大地の生き物です。母猫は多産で、強く、子猫たちにとってすばらしい親です。このため歴史を通じて女性は妊娠と出産を通じて猫の魔術を呼び起こしてきました。民間伝承によれば働く女の部屋にはゴロゴロ喉を鳴らす猫が連れてこられたといいます。この共鳴魔術によって労働がスピードアップし、妊婦を落ち着かせることができると考えられました。母猫は出産のとき、この世界に出てくる子どもたちを落ち着かせるためにゴロゴロ喉を鳴らすのです。

 エジプトの女たちは多産、妊娠、安全な出産を願って、家の壁にバステトの小さな石膏像を掛けました。またエジプトの女はある一定の数の子どもを欲したとき、母猫と子猫の姿を強調した猫家族のお守りを身につけました。お守りの子猫の数は希望する子どもの数と一致しました。アジアでは安全な妊娠のため妊婦が翡翠のべ個のお守りを身につけました。また幸運と商売運や家運をもとめて赤い絹のヒモを猫につけることがよくありました。