虹に願いをかける呪文 

 ああ、虹よ! 虹が魔法のように見えるのは、われわれ普通の人間がめったに虹を見ることがないからです。中西部に住むわたしにとって、虹は午後突如出現するというイメージがあります。もちろん、わたしは知っています。日中の熱と湿気があつまって渦巻いて雷雲となり、しばらくして雨となって落ちてきます。そして雨雲から太陽が飛び出してきます。ヴォアラ(ほら)! 虹よ! わたしは虹を科学的に分析しようとは思いません。それを魔法の贈り物として楽しみたいのです。

 午後に虹が現れるなら、自分の猫を呼び、猫が虹を見るよう抱き上げます。猫が虹を見つめるあいだ、猫をなでて、願を立てます。そしてつぎの呪文を三度唱えます。

 

陽の光と雨粒、そしてやさしく吹き付ける風。人が知っている以上の何かが虹にはある。さあ虹が消える前にすみやかに願を立てよ。それはつぎの新しい月が現れる前にかなうだろう 

 

 腕をあけ、猫をもとの状態に戻します。猫は元素まであなたの願いを聞いてくれるでしょう。あなたの要求が自己的でなかったら、つぎの新しい月が現れるまでに願いはかなうでしょう。