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 第16章の記述によれば、単なる世俗の放棄や僧侶としての生活だけではもはやシェンラブの心は満たされなくなった。そこで彼はかつての魔王キャプパを含む弟子たちの反対を押し切って従者たちのもとを離れ、瞑想と苦行に専念するために、聖なるユンドゥン・グツェグ(gYung-drung dgu-brtsegs/カイラーサすなわちカイラース山)の麓にある森の中、人の立ち入らない場所へと隠棲した。[訳注:このあたりの地形を知っている人は、カイラース山の麓に森はないではないかと疑問に思うだろう。現実のカイラースではなく、観念的な信仰世界のカイラースの話なのか、あるいは「森」は、実際は洞窟群を指すのか。この地域だけでも数千の洞窟があり、古くから修行窟として使われてきた歴史がある]

とはいえ、彼は折に触れて例えば「天の十三段階」についてなど、弟子たちに教えを説き続けた。すでに見たように、古来のボン教ではこれらの段階を文字通りの物理的な階段と見なしていたが、ここ『セルミク』において師は、それらを道徳的かつ精神的な完成に至る段階として示している。すなわち、第一段階である「無思慮な信仰」から始まり、第十三段階であり彼が説く最高位である「不可視の栄光」へと至る段階のことである。