084−085
(親分の言っている意味がわからなかった母子)
「ルツェン大王ってだれかしら?」
「おいしい食べ物かな?」
(すねて後ろを向く親分)
(突然ネズミの親分が逃げる準備に入る)
「おい、撤収するぞ。強奪を生業とする者たちがいる」(と親分)
「キッ、キッ、どうしたんです!」(とネズミの手下たち)
(ドカドカと、引き返していくネズミのバケモノたち)
「どういうことだ?」(とジョルはあきれかえる)
「なにがなんだかわかんない」
「ジョル!」
(そのとき母の叫び声に驚く)
(母メトラツェが数人の屈強そうな男たちに取り囲まれていた)
「おねえちゃん、じいに楽しみをくれんかのう!」
「こんなべっぴんがいるとは驚いたなあ」
「ほんとびっくりだなあ」
「おいしいもの食べていっしょに遊ぼうぜ」
(メトラツェ、大声でジョルを呼ぶ)
「ジョル、助けて!」
(男たち、メトラツェのあごをつかむ)
「触らないで!」(とメトラツェ、怒る)
「母を解放して!」と必死のジョル。
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