164−165
(ジョル、こぶしを握って決意を固める)
「絶対にリンの国王になるんだ!」
(晴々した表情のドゥクモ)
「ジョル、がんばって!」
(しかし人の気持ちがわからないジョル。ドゥクモのほうを振り返り)
「だれががんばれだって? 手助けしたいんなら、馬の鞍と鐙(あぶみ)を準備してくれ」
「こ、こいつ……」(わなわな震えるドゥクモ)
(リンを見晴らす高台の上のふたり)
「もう戻りたい?」
「もうしばらくここにいたいわ。だってすばらしい風景なんだもん」
「ドゥクモ、なんかいま、意気盛んに言ってたけど、もし王妃選びのコンテストがあるなら、参加しないってこと?」
「まさか! 参加するにきまってるでしょ!」
「え……」
数日後
リン部落の競馬大会が開催された
(立派な会場。あちこちにはためく旗。新しい王を迎える群衆)
(巨大な玉座)
新国王を待つばかり!
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