190−191
(鷲の妖怪や熊の妖怪も、頭を押さえてもだえ苦しむ)
「これは撤退するしかなさそうだ……」
(土煙を上げて妖怪たちは退散した)
(救われたリンの男たちに安堵の表情が広がる)
「ジョルがこんなに強くなっているなんて……」
(リンの男たち、天に向かって雄叫びをあげる)
「われらの勝利だ!」
(得意満面のジョル)
「えへっ」
(突然巨大な仏像? の足元が現れる)
「遅くなってすまぬな」
(ジョル、振り返る)
(巨大な蓮華生、ことパドマサンバヴァが空中に浮かんでいる)
「お師匠さま!」
(人々は神仙か、神様か、と口々に言っている)
(リンの男たちにやさしく語りかける蓮華生)
「妖魔に攪乱されたままではいけない。おまえたちは競馬をつづけるのだ。傷ついた者はわし自身が治療を施すから心配しないでよいぞ」
(倒れている熊の妖怪を置いて男たちはふたたび馬に乗って出発する)
「さあ、走ろう」
(死んだと思われる熊の妖怪の目のアップ)
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