024−025
(林立する岩塊の合間を抜けて行く)
この芳香であっているの?
(崖縁の危ない道を通って行く)
「もし思い違いでなかったら、ここは君の故郷だと思うんだけど」(ケサル)
「そうといえなくもないけど……」(モーフェ少年)
「違うの? 話をそらさないで」
魔国第一関門
(堅牢な門の前に到着)
「一度来たことがあるよ」(モーフェ少年)
(門の前でケサル、大声をあげる)
「だれかいますかー!!」
(不安そうなモーフェ)
「ここ、恐いよ。遠回りして行こうよ」
「ぼくまだおなかがすいてるし」
(え、この人はやはり人間ではないのか)
「食べ物はありませんかー!」
(その声を聞いて青い服を着た、魔女のような女が剣を持って、門の内側に忍び寄ってきた)
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