めくるめいて

 

「無」からの旋舞

めくるめく時

塵のように

星々は散りばめられる。

 

星々は円形に廻り

中央でわれらは廻る。

 

天界の輪は

神を廻る、

水車のごとく。

 

輻(や)を取り外したら

その輪は無軌道に廻りだす。

 

廻って、廻って

すべてのものを

なぎ倒す。

 

愛のはずれた車輪は叫ぶだろう

十分だ!

どれほど廻れば気が済むというのだ!

 

あらゆる原子が

めくるめいて当惑する。

 

乞食らはテーブルのまわりを廻る。

犬どもは腐肉のまわりを廻る。

恋人たちは彼らの情熱のまわりを廻る。

 

恥ずかしくて

私は恥辱のまわりを廻る。

 

淀んだ水の輪、

どちらに廻ろうと

それが川となり、ほとばしる。

 

老いて錆びた空

きしんで止まる。

でも静かに、静かに、私は廻る。

 

神だけだ

おのれのまわりを廻るのは。