スル渓谷の奥へ進むと、シナイ半島の修道院を思わせるモスクが丘の上に立つ。このあたりまでがイスラム教徒の領域であり、これから先は仏教徒にふさわしい風景に見えてくるのが不思議だ。右はランドム寺。
Toward Inner Rainbow 〜in Zanskar〜
歳をとったせいか、いつからか、死に際に思い浮かべる最後の風景について考えるようになった。
2007年夏、ザンスカール・ランドムで虹のごとき山肌の地層に交わるように虹が架かったとき
私の魂はふるえ、
これこそ「とっておきの風景」だと思った。
それ以降、この虹はその日まで私の内部に架かりつづけている。