山南(ロカ)、そしてツァリ聖山への巡礼

 暗闇の修行を終えたあと、ングー・ドゥプを連れて、山南(ロカ)方面へ向かい、サムイェー寺(bSam yas)、タドゥク寺(Khra ’brug)、オルカ(’Ol kha)、メトクタン(Me tog thang)などを巡礼してまわった。

 鉄の虎の年(1710年)、ツァリ聖山(Tsa ri)への巡礼の旅に出た。当時、ツァリのチクチャル寺にはドゥプトプ・マルポ(Grub thob dmar po)というカギュ派の高僧がいて、呼吸法を収め、気(ルン)と心(セム)を自在に制御することができた。私はこの僧から勝楽(ヘールカ)つまりデムチョクのル(lu')とディ(dril)のニ法による潅頂を受けた。またナーローの六法についても教わった。

 このあと私はゲロン・ングー・ドゥプを帰らせ、ツァリにひとり残り、人の火のあるところを避け、ぼろ布をまとい、断食を実践し、トゥンモの修行に励んだ。ときには高僧のもとを訪ね、教えを請うこともあった。 



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