バガン壁画礼賛 バガンで途方に暮れる
<シュエサンド―寺院> Shwesandaw Paya
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バガンでパヤー(パゴダ)巡りをして、目が肥えてくると、シュエサンドー寺院の白、赤、金の絶妙な色のバランスや均整のとれた寺院本体の形のすばらしさがわかってくる。この寺院は、アノーヤター王(在位1044−1077)によって造られた、バガンのなかでももっとも古い由緒あるパヤーのひとつである。
シェサンドーとは、金の聖髪という意味である。現在のヤンゴンの北に位置するバゴー(ペグー)がジュン(Gyun)人に襲われたとき、アノーヤター王のバガン朝の援護を受けた謝礼にこの聖遺物が贈られたという。
もともとこの聖髪は、商人のタプッサ、バッリカ兄弟が持ち帰り、タエキッタヤのパヤーに納めたものである。タエキッタヤが陥落したとき、バゴー王は4つの聖髪を手に入れ、そのうち3つをパヤーに納め、もうひとつは王自身が崇拝するために、宝石箱に保管したものである。この4つめの聖髪がアノーヤター王に贈られた。
これら一連のできごとによって、バガン朝はスリランカと直接的に交流することができるようになったという。バガンの建築様式にスリランカの影響が認められるのはそのためである。