ドラマ打ち切りの原因は恋の情事? 

 シリーズ8エピソード26「人の心は謎々(The Truth, Nothing But the Truth, So Help Me, Sam)」の収録を1971年12月16日に終え、制作者や出演者はクリスマスブレイクに入った。翌年1月中下旬にみな戻ってきて、さらに4エピソード収録するはずだった。しかし結局再結集することはなかった。このエピソードが最終回になってしまったのである。

 このエピソードのディレクターはウィリアム・アッシャー、つまりリズ(エリザベス・モンゴメリー)の夫だった。ふたりの夫婦期間は1963年から73年で、すなわち「奥様は魔女」の撮影時期と重なっていた。リズが最後の方にやめたがっていたのは、ビル(ウィリアム)といっしょにいたくなかったからだと言われる。恋多き女性でもあるリズはドラマのディレクターのひとりリチャード・マイケルスと恋仲に陥っていた。つまり撮影現場が修羅場と化していたのである。狭い世界で浮気しているのに、ばれないはずがない。実際ビルとリズのアッシャー夫妻の関係は破綻し、彼らが関わる人気テレビドラマも終わってしまった。