シャンシュンという神の国に

「勝利者を喜ばせるためすべての者が結集した地」がある。

その中心にあるのは成就の宮殿、キュンルン・ングルカル、

すなわちガルダ谷の銀の城。

そこで玉座を継ぐ幸福なる者はギュヤル・ムクー。

 

国王は結婚したものの、

子宝に恵まれなかった。

それゆえ国王はシャンシュンとチベットの8人の翻訳官と学者に

象が載せられるだけの金を贈った。

そして彼らから力と勇気をもらおうとした。

 

至上の輝きの慈悲の心は白い文字アとなった。

それは光の中に溶け、純粋に無垢な子供となった。

外見はごく普通の子供だが

吉祥相をもつ完全な身体を持っていた。

子供は王の子として生まれたのである。

 

外見は澄んだ清らかな空のようだった。

三つの目は超越した知識を持っていた。

心臓には金色の八弁の蓮のしるしがあった。

左足の裏には知恵の目があった。

 

子供は百柱の静寂の神々、憤怒の神々を見た。

そして人間、非人間を問わず誓いをかわした。

奇跡的な力で彼はあらゆる聖なる地を旅した。

どこでもダーキニーらが集まり、彼に食事をささげた。

野生の動物さえ彼のまわりに集まってきた。

 

彼ははっきりと五百の過去生を見ることができたので

記憶の天(テンパ・ナムカ Drenpa Namka)と呼ばれた。

前世ではあらゆる知恵の持ち主として知られた。

成就した覚醒の持ち主であり、太陽のごとく輝いた。

 


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