(4)桃桑駆疫法 

 桃木辟邪術、桑木辟邪術は、どちらも駆疫に用いられていた。『淮南万畢術』に言う、「臘日、家の(敷地の)隅に丸石を埋める。桃弧(弓)七つを混ぜれば、すなわち鬼疫なし」。つまり青石と桃弧(弓)を混ぜて疫鬼を鎮圧する。

 『千金方』巻九「辟温」に各種駆疫方術が載っている。その中で桃湯沐浴法と桃蠹屎(とうとし 桃に巣食う虫の糞)飲用法に言及している。この書は言う、「正月元旦、東に伸びる桑の指のような根を七寸ほど切って取る。これに丹を塗り、門戸に掛ける、あるいは人が携帯する」。すると疫を避けることができる。