(5)古磚駆疫法
『歳時広記』巻五が引用する陳蔵器『本草拾遺』に言う、「正月某日早朝、墓に行って古磚(レンガ)を一塊取ってきて、呪文を念じる。「要断一年無時瘟!」(この一年、ずっと瘟疫がありませんように)。このあと古磚を正門の上に吊るす。すると一年、瘟疫(伝染病)に見舞われることはない。
盧若騰『島居随録』巻下に言う、「五月一日、古塚上の土、あるいは磚石を取り、瓦器に入れ、門の外の階段の下に埋める。そうすれば家族全員流行りの病気にかからない」。
墓の上の鬼気がしみ込んだ磚石は疫気を辟除することができる。陳蔵器らによると、首吊りに使った縄は精神病に効く。死者の枕席(枕と床)は邪病(邪術が引き起こした病気)すべてを治す。これらはみな「鬼でもって鬼を制す」法術である。