第3章 10 瘧鬼の禁呪 

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 漢代の神話伝説を見ると、顓頊(せんぎょく)氏の三人の子が死後疫鬼に変じているが、そのうちの一人が長江の虐鬼である。虐鬼とはすなわち瘧鬼のことである。この神話は漢代に瘧疾が大流行し、人々がそれをいかに恐れていたかが反映されている。瘧鬼が瘧を起こすという迷信の影響はきわめて大きかった。こうしてさまざまな禁治瘧鬼巫術(呪術)が生まれたのである。手っ取り早く説明するために、われわれはこの巫術(呪術)を依時治瘧法、呪符治瘧法、その他雑多治瘧法に分けよう。