第4章 06 工匠魘魅(こうしょうえんみ)術
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唐代以降、とくに明・清の時代、巫術を強烈に意識した木工職人、泥瓦職人、石匠らの一部は常に職業を利用して新築の家屋や家具、船の中に秘密裏に放置した。あるいは木石の材料に特殊加工を施したり、うまくはめこむように作ったりした。こうして家の居住者や器具を使った者は謎の伝染病にかかり、人は亡くなり、家はつぶれてしまった。この種の巫術には職業的特徴が生かされていた。そして巫術の手法において、その体系は自ら作ったものだった。そして必要なら、関連する巫術から取り出し、単独で論述をおこなうことができるのだ。
工匠魘魅(こうしょうえんみ)術にはおもに三種の表現形式がある。それは偶像の使用、外的なその他の霊物による偶像の使用、特殊建造方式の採用の三つである。それぞれ別個の歴史の源がある。
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