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 このジャンの魔王にたいする迅速な勝利のあと、一週間の宴が催された。踊り子たちは「ガルダの嘴から落下した神々」という名の踊りを踊った。貴族にとっても、戦士にとっても、リンの庶民にとっても喜びであり、安堵であった。王国は修復されただけでなく、ふたたび強国となり、彼らの王ケサルは、永遠に「確信」のインスピレーションを受けることになった。

 この祝勝週間の最後の夜、ケサルはかがり火の中に立ち、笑顔を浮かべながら誓いを立てた。

 

世界に充満する呼吸のリズムは 

いまだ生まれない 

自己と他者の区別をあきらかにする。 

そしていまだ知られない 

内なる体験と外の体験の偏見をあきらかにする。 

これが心と身体のシンクロ(同調)である。

悪魔が起こす不安いっぱいの苦悩を解決せよ。 

非思考の恐れのない心空間で 

あなたは自然の状態のなかに平安を見出すだろう。 

一呼吸(いき)ごとにこの地上のすべての恐怖を 

あなたの存在のなかに吸い込め。 

無条件の確信の光という太陽のように輝け。 

そしてこの世界の真の尊厳はつねに回復されるだろう。 

 

 ケサルはこのように歌い、それからリンの人々に、彼がつぎの13年間、隠遁生活を送ることを誓った。そして人々に、許されるかぎりできるだけ同様の生活が送れるよう鼓舞した。

 翌日、ケサルは庵室に入り、扉を封じた。