清めと浄化 

 清めと浄化の儀礼はいかなる宗教にとっても、スピリチュアルな活動にとっても特別なことではありません。どの宗教でもおこなわれているのです。あなたがクリスチャンでも、フードゥー教実践者でも、仏教徒でも、あなたの精神面を開拓するためにも、清めの儀礼は必要なのです。これはフードゥー教徒にとっても真実です。ビギナーは、しばしば清めの儀礼の段階を経ないで、呪術の世界に直接飛び込んでしまいます。もしあなたがフードゥー教の教師のもとで学んでいるなら、浄化と清めの儀礼は最初に教えられるでしょう。それは途中、不可欠なものだからです。それはあなたの精神面、感情面、身体面を浄化します。そしてつぎの段階に進むためには、精神面を開拓する必要があります。精神面の浄化はあなたが身体的に汚れていることを意味するのではありません。あなたがコントロールできない何かによって汚されたか、人生においてあきらかにしたいという欲望を遮断されたことを示しているのでしょう。

 適切な道具類と素材、エレメント(元素)をそろえて、スピリチュアルなオープニングをはじめることができます。それによってあなた祝福を手に入れることができるのです。浄化の入浴、あるいは清めの儀礼のイメージに反して、香り高いハーブとオイルのあたたかいバスタブの中に体を滑り込ませることはありません。香水のオイルとキャンドルにうずもれることはないのです。かわりあなたの体の上に入念にパワーのあるハーブやポーションを落としていきます。幸運なことに、浄化儀礼の効果はたちまちあらわれます。それが起こった瞬間にあなたは感じとることができるのです。それはあなたを精神的に解き放ちます。それがどのように起こるかは、あなたの儀礼の目的が何であるか次第です。たとえばあなたの目的が愛の呪文であるなら、つまり愛を受け入れさせることなら、浄化のプロセスはあなたの足の上部からはじまります。もし目的がネガティブなことを排除するのなら、浄化のプロセスは反対方向に、つまりあなたの頭から下の方向に働くことになるのです。

 いつ儀礼を行うかにも注意を払わなければなりません。それは夜明け前におこなわれるのです。就寝前のやることリストの最後の項目になってしまってもいけません。それを実行する前には誰にも話してはいけないことも確認しなければなりません。夜明け前に起床して、儀礼をはじめ、決まりきったことをやらねばなりません。期待するよりも早く終えることができるでしょう。浄化の入浴を終える際には、普段栓を抜くときのように、水がバスタブから排出されないようにしなければなりません。そのかわり、もし何かをあなたの人生に取り入れようとしているなら、呪術のかかった残滓を含む水を東へ、つまり太陽が昇る方角へふりかけてください。しかしお守りの呪文を作って何かを払い落したいとき、この水の残滓は十字路に向かって振りかけてください。

 浄化と清めの儀礼についてはあとで詳しく述べるとしましょう。いま、これらは基本なので、あなたはなじむ必要があるのです。本章で論じるこのテーマに関してできるだけ多くの本を読むとよいでしょう。学ぶべきものをマスターし、あなたが与えられた指令をしっかりと意識しましょう。つまりいつでもバランスを保たねばならないということです。さていまやあなたはつぎのステージ、ルートワーク(根の呪術)を学ぶ準備ができているはずです。