ヨーガの道
ドゥルヴァの話はひとつの理由でヨーガを始める一例である。ヨーガの実践によって彼の心は浄化され、目的は変容した。最初に世俗的な成功につながると考えた道は、のちに潜在的なスピリチュアルな道となった。わたしたちのそれぞれがこの変容を体験することができる。
<yoga>(ヨーガ)の語根<yuj>は「結びつける」を意味する。<religion>(宗教)のラテン語の語根<religio>はおおよそ「縛りもどす」を意味する。ヨーガと宗教は実際おなじことを言っているのである。ヨーガ、宗教それぞれに道があり、それらはわたしたちをスピリチュアルな本質に結びつけるのである。ヨーガはインドから西へやってきたのだが、それは現実的な目的、つまりストレスの軽減や、肉体的なフィットネスなどの有用な目的に適していた。それは有益だが、もともとの、完全な目的には程遠かった。
ヨーガはいろいろな形で実践されるが、広く知られているのは四つの代表的な流派である。それらはバガヴァッド・ギーターの中で論じられている。ジュニャーナ・ヨーガ、すなわち知の道。カルマ・ヨーガ、すなわち行動における知の道。アシュタンガ、あるいはラジャ・ヨーガ、すなわち八支の道、これにはアーサナ実践、呼吸コントロール、瞑想が含まれる。そしてバクティ・ヨーガ、すなわち聖なる愛の道。ヨーガのさまざまな側面についての良質の本はたくさんある。この本はバクティに焦点を当てたい。そこで本題に入る前にヨーガのほかの支流について簡単に触れたい。
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