インド西北キナウルの山腹にへばりつくパンギ村。7月中旬、村人はピリ山の標高4300mの頂をめざし、歯を食いしばり登っていく。 ダクライニ祭は歌い、踊り、飲むピクニックのような楽しい祭りだ。 しかし凍える夜を越し、空が明らみ始める寸前の厳粛な時間帯、崖っぷちに一年以内に逝った人々のための旗を立てる。昼間の喚声は嗚咽に変わり、最後のひとときを惜しむ。