112−113
(広い空、高く舞う鷲)
外がこんなに広いなんて
(森の中を歩く少女ドゥクモと愛犬)
「馬に乗って来ればよかったけど」「でも牛も馬もジョルにほとんど殺されてしまったから」
「よくもまあ、あんなこわいやつのところに助けを求めに行くものだわ。お父さんもよ。わたしを行かせるなんて……」
「……」(犬)
「あなたもそう思うでしょう?」
「ワン!」(犬)
「でしょ!」「やっぱりわたしの犬だわ!」(満面嬉々とした少女)
スタスタスタ(速足で歩く少女と犬)
(怪訝な表情の犬のアップ)
「え?」(犬、走り始める)
「どうしたの?」
「だれか人がいるようだ」(犬)
「じゃあ隠れる場所、探さなきゃ」
(そのとき少女の足がひもに引っかかる)
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