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(馬やヤクの上に荷物を載せ、リンの人々が黄河上流域に移動してくる)

(馬上のトトン)

「わしは兵馬を強化してきた。だから移動も簡単にできるのだ。じゃがジョルとのことは面倒になりそうだ」

(長老の総監がトトンの言葉を聞いていさめる)

「ここはわしらの土地ではないぞ。ゴクモを招待してよい関係を築く必要がある」

(総監の馬が先に行くと、そこにセンロンの馬が待っていた)

「私が総監のおともをしましょう」

「そうか」

(手前に陰険な顔のトトン) 

「ほんとうに無駄な時間が多いの」

(馬上のトトン、草原を進んでいく) 

「しかしすばらしい土地だ。ここに家を建てよう」

 

(ジョル母子の家)

「このたびはまことにあんたがた母子のおかげで……」(長老の総監) 

「われらもう一度、家族でひとつになろう」(センロン、妻のゴクモに)

「え、ええ、そうねえ」

(そこへジョルの声)

「おっかあ!」

(ジョルと異母兄ギャツァ、ドゥクモが馬とともに、ニコニコしながら立っている)

「ゴクモ、苦労したようだね」「当時だれもあなたを引き留めなかったとは」(ギャツァ)

「過去のことは水に流したわ」(ゴクモ)

(話しているゴクモとドゥクモの目が合う)


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