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瞑想を実践してもたらされる第二の特性は、明確な視野で、不動心とよく似ています。ときにはそれは明確な気づきとも呼ばれます。瞑想をすれば、空回りしているときや周囲及び人々のことが理解できなくなったとき、気力を失ったとき、自分自身を捕らえる能力が高められます。喜びを体験し、他者と結びつく能力を制限する神経症的な連鎖反応の始まりを捕らえます。静かに、黙って、呼吸に神経を集中して坐って瞑想をしていると、何にも理解していないと思われるかもしれません。しかし実際はその反対なのです。坐りながら瞑想を学び、不動心を高めることによって、批判ばかりではない、偏向のかかっていない明晰な理解を形成していきます。思考も感情も、いまやはっきりと理解することができるのです。
瞑想の中であなたはあなた自身にゆっくりと近づいていきます。そしてはっきりと自身を理解するようになります。概念の分析を行うことなしにはっきりと理解することができます。なぜなら、定期的に実践を行うことによって自分が行っていることを何度も何度もはっきりと認識するからです。あなたは心の中で何度も何度も同じテープを再生して理解するでしょう。パートナーの名前は違うかもしれないし、雇用主も違うかもしれません。でもテーマは繰り返されることが多いのです。メディテーションは私たちがはっきりと自分自身を、そしてわたしたち人生を制限する習慣的なパターンを理解することができるよう助けてくれるのです。あなたは自分の意見をはっきりと理解するでしょう。自分の判断をはっきりと理解するでしょう。自分を守るメカニズムを理解するでしょう。瞑想は自分自身の理解を深めるのです。
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