家畜
ここではマパを例にとりたい。
黄牛(あかうし)各戸に3~5頭。総計230頭。
ラバ 各戸に1頭。総計65頭。
ロバ 各戸に1~2頭。総計80頭。
ブタ 総計40匹。
ヤギ 総計50匹。(7戸のみ)
また参考として、山間部の村タルジョン(Dar grong 海抜3000㍍ 32戸 260人)を例にとろう。(ダルジョン村についてはボン教の項も参照)
ヒツジ 1400匹。
牛科 200頭。
ヤギ 160匹。
馬 10頭。
ラバとロバ 90頭。
比較的低地のマパ(海抜2200㍍)と山上のタルジョンとではおのずから家畜の構成がちがってくる。広大な小麦田(小麦の栽培上限は二六〇〇㍍前後)が広がるマパではブタを飼育する家庭も多く、漢族の畜産兼業農家とさほど変わらない。
いっぽうタルジョンはヒツジ(綿羊)の占める割合が圧倒的に高く、岩肌むきだしの山塊が連なるスケールの大きな風景のなかに牧夫がヒツジを放牧する姿を見ると、遊牧民ではないかと錯覚してしまうほどである。しかし山の斜面を削って棚田をつくり、狭い耕地面積をフルに利用してチンコー麦を育てる農耕民でもあるのだ。おそらく前身は遊牧民だったのだろう。