ルロル祭

 家族、親戚があつまる機会は年に二度、新年のロサルとルロル祭である。註1 しかし、それらにはまったく異なる点がある。ロサルのとき、親戚回りをする程度でほとんど外出することはないが、ルロル祭のときは積極的に外に出て交流し、村の祭礼活動に参加する。

 ルロル祭は、20ほどのチベット人や土族の村々で、それぞれ農暦六月16日から25日のあいだの数日間におこなわれる。ジャモなどレコン内の一部の村や隣接する循化県内のチベット人の村では正月に開催される。

 ルロルのル(glu)は山歌という意味であり、歌舞をあらわすルガル(glu gar)の簡略形である。また、綴りのちがうル(klu)、すなわち竜と解釈する人もかなり多い。ロル(rol)は遊戯という意味だが、変化(へんげ)の意味もある。ルロルで歌舞、娯楽などを幅広く表現する語となる。

土語でナトゥン(モンゴル語のナーダム)という語をあてるが、ほぼおなじ意味である。あるいは土族が主張するように、ルロルのほうがナートゥンの訳語なのかもしれない。

 ルロル祭の目的はいくつかあげられる。

① 豊作祈願。(雨が降るように。降りすぎないように。雹の害がないように)

② 山神にご加護を願う。無病息災。除厄招福。

③ 山神を喜ばせ、他の村との戦いに勝つ。団結を高める。

 ①と②に関しては、祈顧対象は竜(ル) のこともある。

 祭りの内容は村ごとにくわしく見ていきたい。