シャーマニック・ジャーニー 

序論 

本書はどのように生まれたか 

 本書を開いていただいたことに、まず感謝の意を表したい。一冊の本を作り上げるには、たいへん長い時間を要すものだ。本を書くという着想自体が生まれ、私の意識を駆り立てたのはずいぶん昔のことだった。少しずつ成長してきたが、まだまだはっきりとした形にはなっていなかった。私はそれを大切に扱い、しずかに育てていくべきだと、そして時間をかけてじっくりとそれがどう育ち、発展していくかを見るべきだと感じた。それが形をあらわすようになると、その根が深くて古いことがわかった。何十年もそのために私は準備を重ねてきた。はじめに、もっとも早い「スピリチュアル」を体験した。幼少期の頃、私ははじめての「覚醒」を経験したのだ。そしてスピリチュアルな道を、学んだすべての理論を(忘れ去ろうとしたすべての理論も含む)、教えられた技術を、私は探求してきた。そして読んだ本や通ったワークショップで得たものを発展させ、実践した。すべての行き止まりや見えない路地、たくさんの間違い、暗闇でよろけること、ブレークスルーや認識、個人的な敗北や勝利、途上における人間世界からの、あるいは超人間世界からの助けなど、これらは本書ができるための根の部分である。
 根は深く伸びていくものである。それはこの地上における私の数十年の人生よりもずっと深く、古いのだ。探索していくと、シャーマニズムが実際とても古いことがわかる。それは何万年もの、いや何十万年もの歴史を持っているのだ。しかしながら現代においては、動物王国や植物王国、あるいは母なる地球そのものとともに、人間はシャーマニズムを地に落とそうと躍起になってきた。多くの場所でシャーマニズムは弾圧され、姿を消した。それは破壊され、われわれは取り戻すことができそうになかった。しかしながらその根はきわめて強く、深かった。最近になって、それはふたたび成長しはじめたのである。本書の目的のひとつは、美しいもの、すなわちシャーマニズムの再成長と再出現を助けることである。