シャーマニック・ジャーニー

実践的、体験的ガイド 

 本書は実践的な、ステップ・バイ・ステップの教えのマニュアルである。セラピー・シャーマニズムの原則の理解と実践をできうるかぎり明確に与えることを意図している。また一連のエクササイズを通してシャーマン的実践へとあなたを導くつもりである。実践的ガイドであるとともに、本書はシャーマン的哲学と概念の案内書であり、生き方の指南書でもある。あなたが求めるなら、本書はあなたを旅へといざなう。あなたはシャーマニズムが高度に実践的で接することができるスピリチュアリティの形態であることがわかるだろう。それを研究しながら、すべてのレベルにおいて――すなわちスピリチュアル上、メンタル上、感情的、肉体的に――直接、プラス思考であなたを助ける技術や実践を学ぶことができるのだ。これらはまたあなたのまわりのもの――人間であろうと非人間であろうと――を助けるために使われる技術や実践でもあるのだ。さらに、シャーマニズムを実践するために、いかなる宗教も信仰も必要とされないことを付けくわえておく。それはむしろ直接的な、個人的な体験なのである。
 本書のなかのなにものも、またほかの人が話すシャーマニズムについても信じる必要はない。本書には提言や試すべきエクササイズや考えてみるべきコンセプトがあるだけなのだ。あなたがそれらをためしてみて、それらがあなたにとっていいものならば、あなたにとってのシャーマニズムが見いだされたことになるだろう。実際、個人的に、あなたはそれを体験しているのだから。それをすることによって、あなたの人生はいい方向に変わりうるのである。実際それらを体験するまで、シャーマニズムがあなたを変えたとか、学んで体験したこととか、そういったことはこじつけにすぎないのだ。とにかく、信じるのではなく、あなたがたにはそれらを体験してほしい。カウンセリング方法の基礎を築いた偉大なるカール・ロジャースはつぎのように書いている。

 

 体験は、私にとって、絶対的なものである。価値の試金石となるのは私自身の体験である。他人のアイデアも、私自身のアイデアも、私の体験ほどには絶対的ではない。私の中で「なる」プロセスにおいて、真実にもっとも近いものを発見するために、何度もたち帰る場所が体験である。聖書も預言書も、フロイトも研究も、神の、あるいは人の啓示も、私の直接的な体験には及ばない。私の体験は絶対的ではない、というのもそれは無謬(むびゅう)だからである。それは絶対性の基礎である、というのも新しい重要なやりかたでつねにチェックされるからである。このように、しばしばエラーがあり、間違いがあるが、つねに正されるのだ。(『人物になること』)