もうひとり有名なボンボを訪ねた。ボンボはジャーンクリと呼ばれるヒマラヤのシャーマンの一種だが、もっともシベリアのシャーマンに近い 「本物」のシャーマンである。しかも名称(Bombo)からチベットの古代ボン教のボンポ(Bonpo)との関連を考えてみたくなる。 多くの場合、十代の頃、巫病(シャーマニック・シックネス)にかかり、行方不明になる。少年はそのあいだ森の中で グル・ボンボと呼ばれる妖怪のような半ば神秘的な存在から秘密の知恵を授かるという。