21のターラー讃の教えの法統
ロンゾムパ、ターラナータ、ジグメ・リンパやその他偉大なる師たちの教えからそのエッセンスが抽出され、合わさって形を成してきました。このいまや不滅となった法統は、そもそもジャムヤン・キェンツェ・ワンポが再発見したテルマがはじまりであり、いくつかの流れがひとつになって大河となったものです。
ロンゾムパは記録上に残るターラーの教えの最初の情報源です。現在もその教えはチベットに保存されているのです。彼は11世紀に生きた有名な師であり、偉大な学者であり、高度に覚醒した存在でした。二人目の師、チベット語でドルワイ・ゴンポとして知られるターラナータは1575年に生まれました。ターラーを篤く信仰していたので、サンスクリット語のターラナータの名で呼ばれました。ターラーは解放者、ナータは保護者を意味したのです。彼は新訳派のチョナン派(ジョナン派)の継承者でした。
ロンゾムパの法統はニンマ派のなかで継がれていき、18世紀にジグメ・リンパが継承した。ジグメ・リンパは智慧のダーキニー、イェシェ・ツォギェルに関する有名なテルマを明らかにした。その簡約タイトルはデチェン・ギェルモ、すなわち偉大なる喜びの女王だった。外面的には彼はイェシェ・ツォギェルが教えたように実践を指導し、内面的にはターラーの21の顕現の修法を実践した。
これらのターラーへの21の賛歌のためにわれわれは4つの解釈を示すことになる。すなわち外か言葉か、マハーヨーガとアヌヨーガのタントラ、それにゾクチェンである。このように4つの異なるレベルの実践法を与えることになる。つまり言葉の意味の修法、一般的な意味の修法、隠された意味の修法、極限の意味の修法である。