
チベット奇観 (3) 西チベット Photo:Mikio Miyamoto
ギョべクリ・テぺ遺跡(アナトリア半島南東部)よりはるかに古い2万年前の宮殿遺跡である、と言いたくなるほどの人工物に見える岩山。「これが自然の造形物というのはありえない」と思った私は、車から下りてこの「風の宮殿」に走っていった。近づくと、人の手によるものと思われたものがすべて魔法がとけたように自然の岩に変容していくのだった。ところが今、画像を拡大すると、どうしても人工のものとしか見えないものが現れてくる……。
わたしにとっては思い出深い人工物のような岩。ここまで斜面を登り、この岩を越えて高台に出るはずだった。しかし危なく落ちそうになっただけで(落ちれば100m落下)高台に出ることができず、ここで時間を食ったために、夜の間高台を歩くことになってしまった。幻覚を見たのもこのときである。
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