ペイガンの誘導瞑想 

ユッカ・オルドイター 

 

イントロダクション 

本書にようこそ! あなた自身へ、そして「季節」への誘導の旅の探索にあなたを招待いたします。

 そもそも誘導瞑想(ガイディド・メディテーション)とは何なのでしょうか。基本的にそれはあなたがヴィジュアル化する、あるいはあなたのイマジネーションの中を通って体験するささやかな物語です。それはすべて「あなたの頭の中」で起こることですが、この体験はとてもパワフルで情緒的なのです。人によってはおなじことに言及するとき、「パスワーキング(pathworking)」という用語を用います。*訳注:パスワーキングとは瞑想の中で旅をしながら究めていく方法のこと。誘導瞑想(ガイドに導かれながらおこなう瞑想)のテクニックのひとつ。

 メディテーションをするとき、本文を大きな声で読む必要があります。グループでおこなえば完璧です。しかしもしあなたがひとりならば、フリー・アプリのひとつを利用して本文をあなたの携帯やタブレットに5分から15分ほど録音するといいでしょう。パソコンやMP3プレイヤーやテープレコーダーなどでも大丈夫です。プレイバック機能がついているとさらにいいでしょう。

 これらの文を大きな声で読みあげるとき、強度をどこに置くかはあなたの自由です。どの一節を繰り返すかもあなたの自由です。これらの瞑想はあなたのためにあるのですから。もし心地悪い箇所があるなら、そこを飛ばしてください。あるいはあなたにいいように改変してもいいのです。

 本書で扱う各種メディテーションは、陽暦、あるいは陰暦のペイガンの祝祭を心にとめながら考案されたものです。でもあなたは好きなときに実践することができます。効果があるとなれば、一日のうちのどの時間にやってもいいのです。それどころか、それをやるためにあなたがペイガンである必要もないのです。

 感情的にも、身体的にもそこが安全であることをたしかめてください。途中で邪魔が入るかもしれません。つまり突然だれかがドアを開けて入ってくるかもしれないとひやひやして、自己に集中できないようなことがあってはいけないのです。車を運転しているときや何か危険なことをしているときに瞑想をしようなどと思ってはいけません。常識を磨いてください。つねに安全であれ。

 人によってはヴィジュアル化するのが苦手かもしれません。あるいはほかの人より感性の鋭い人がいるかもしれません。でも心配することはありません。実践していけば、何が最善か、わかってくるはずです。もし想像するのがむつかしかったり、メディテーションのあいだ心が落ち着かなかったりしても、大丈夫です。ゆっくりと神経を集中しなおせばいいのです。自己批判をし、浮かんでくる考えを抑えようとすることで、より多くのパワーをもらうことになります。

 本書のメディテーションはわたしなりのパスワーキング瞑想法をもとにしています。しかしこの方法が唯一というわけではありません。正しいとも正しくないともいえるのです。祝祭や象徴、あるいはほかの重要なことのわたしの解釈があなたと違っているとしても、心配することはありません。わたしの意見や信念があなたの意見や信念の価値を損ねることにはならないのです。ペイガンと一口に言っても、さまざまな人の集まりなのです。わたしは自分自身の解釈を見せることができます。でも当然のことながら、わたしの意見がペイガン全員の信仰を反映しているわけではないのです。

 魔法円を描くのは、実践のひとつです。メディテーションを始める前にあなたは魔法円を描いてもいいのです。描いたあと、メディテーションを始めればいいのです。もし実践で魔法円を使わないとしても問題ありません。ただすべてのメディテーションにおいて、はじめのグラウンディングと終わりの安息期間は組み込まれるのです。

 

 


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