ヨーガ行者イエスの教え
(1)キリスト意識
ヨガナンダはイエス・キリストをクリシュナと同様の「化身」(アヴァタル)ととらえ、そのなかに顕現する意識を「キリスト意識」と呼んでいる。キリスト意識においては、自己と神は一(いつ)なのである。
聖なる顕現の重要さを理解するために、化身のなかに顕現する意識の根源と本性を理解する必要があります。イエスはこの意識について語るとき、つぎのように宣言します。(ヨガナンダ『イエスのヨーガ』)
わたしと父とはひとつである。(ヨハネ福音書10−30)
わたしが父におり、父がわたしにおられる。(「ヨハネ福音書」14−11)
ヨガナンダは抽象的な観念であるキリスト意識についてわかりやすくたとえを使って説明する。
からだが小さいがゆえ、蟻の意識は小さいのですが、象はその巨大な体躯ゆえ、意識は大きいのです。10人の人々が象のからだに触れたとしましょう。同時に10か所において意識は呼び起こされます。「キリスト意識」もまた、波動の世界(物質世界)の大きさに応じているのです。
波動によって創造された世界は、神が外在化されたものです。オリーブのなかのオイルのように、全能の神は波動でできた物質世界のなかに身を隠すのです。オリーブを絞るとわずかばかりのオイルの滴が出てきます。神もそのようにして絞り出されるのです。(ヨガナンダ『イエスのヨーガ』)
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