150−151
(ジョルと母ゴクモの会話。向こうでドゥクモが聞いている)
「ジョルや、おまえ馬を探しに行ったと思ったら、馬だけでなく嫁も探してきたんだね」(母ゴクモ)
「おっかあ、違うよ!」
「そんなことありませんわ。わたし父を探してきます」(おとなびた表情のドゥクモ)
「だめだよ! この馬、おれの言うこと聞いてくれないんだから。約束通り、手なずけるのを手伝ってくれなきゃ」(とジョル、魔法で馬を手なずけようとしながら言う)
「どう見ても手なずけているようには見えないわ」(ドゥクモ)
(ゴクモがやってきてドゥクモに話しかける)
「さあ、みなひとつの家族よ。こっちへ来て坐って」
(挿入シーン。ふざけてドゥクモの真似をするジョル)
(ゴクモとジョルの小さな家)
「やめて、ジョル!」(真似をされたドゥクモ)
「ハハ、似てるな!」「ハハ!」(ギャツァらの声)
こうしてリンの人々は黄河流域に暮らすようになった
数年後、牧草地は見違えるほど美しくなり、ヤクや羊も肥えて太った。ここは彼らの新しいふるさとになった
同時期、競馬大会が開かれることになった
(長老の総監が話す。左右にセンロンとキャロ)
「ルディ山の山頂に皆が集まって競馬を見るというのはどうかね」「スタート地点はアユディ山、ゴールはグル石山でどうだ」
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