020021 

(光の剣でケサルは熊を斬ったように見えた)

(うずくまる熊)

「いま何が起こったの?」(と少年)

(頭を手で覆った熊)

「あれ、おれ無傷?」

(ふーっと息を継ぐ熊)

「しょせんは小わっぱ。虚勢を張っただけだな」

(しかしつぎの瞬間、光で体が割れていることに熊、気づく)

(ケサル余裕の表情)

「これでおまえともお別れだ、熊男君」

(巨大熊、最後の咆哮)

「あとで……」

(鋭い爪。力尽きようとしている)

「また……」

(熊、海に沈む)

「会おう!」

(岸に上がったケサル、愛馬、少年)

「ともあれ無事だった」(少年)

「キャンゴ・ペルポ、われらはいつでも上陸できたんだな、じつは」(ケサル)


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