022023 

(少年、ケサルのパワーに驚くが……)

「いったいどこの神聖なお人なのか。すごいパワーをもってるぞ」

「おーい、君、どっか食べれるところに連れて行ってくれないかな」

(困った表情のケサルと愛馬)

「ぼうっとしてないで、探してほしいな。冗談でなく、飢え死にしそうなんだから!」

「わ、わかったよ」

(ゴーストタウンのような町)

「ぼく、あんまり気にしていないから」(ケサル)

(食べ物にありつけたが、固くて食えたもんじゃない)

「わっ、かてえ! 死んじまうよ!」

(愛馬も石を食べているかのよう)

(石のようなものを頬張るケサル)

「で、君は何をしているの?」

(少年、突然頭を地面につけて頼み込む)

「大師さま、どうか囚われになった村人を救ってください! お願いします!」

(少年、泣きながらしゃべる)

「ぼくが修行して戻ってきたところで、それで戦って終わりです」「姉さんや村人には悪いことばかり起こっています」

(芋のようなものを食べながら話すケサル)

「その大師さまっての、やめてくれないかなあ」

「ぼくはケサルっていうんだ。この馬は、キャンゴ・ペルポ」

「答えてくれてありがとう! 感謝、感謝! 僕の名はモーフェです」


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