ロヒンギャの居住地区と歴史について 

 ロヒンギャという言葉はロハン(Rohang)に由来する。ロハンはアラカンに起源を持つ古代の名称である。バングラデシュに接するミャンマーのアラカン州には主に二つの民族共同体が居住する。すなわちラカイン仏教徒とロヒンギャ・ムスリムである。ラカイン仏教徒は宗教、言語においてビルマ人と近い。

 ロヒンギャ・ムスリムは民族的に、宗教的にバングラデシュの東南部にあるチッタゴン地区の人々と関係が深い。ロヒンギャ・ムスリムの人口はおよそ350万人である。民族浄化や虐殺行為による広範囲の迫害を受けて、1948年のビルマ独立以来、150万人ほどのロヒンギャが先祖伝来の土地から追い出されている。この根こそぎにされた人々は今バングラデシュやパキスタン、サウジアラビア、
UAE、タイ、マレーシアなどに住んでいる。

 


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