052−053
(夜、テント村。松明を持った村の男たちが集まっている)
(厳しい表情の男たちのアップ)
(中央でギャツァが号令を発する)
「みなの者、気をつけてくれ! 何かあればすぐ知らせるように!」
「わかったぞ!」(と男たち)
(松明を持った男たちが散らばる)
「行動開始!」
(刀を持って立つギャツァ)
「いったい何がこの怪現象を起こしているのか、見つけなければならぬ」
(真っ暗な村のはずれにギャツァがひとり立つ。手前の柵の中には眠るヤク数頭)
(立ったまま神経を集中するギャツァ)
(ギャツァ、背後に気配を感じる)
「誰だ!?」(と振り向く)
(羊の頭蓋骨を頭につけた少年。ジョルである)
「お兄ちゃん!」
(年の離れた異母兄と、のちケサルとなる少年ジョル)
「ジョル?」
「お兄ちゃん、ここで何してるの?」
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