014−015
(妖怪たちが村を荒らし回っている。少年と姉は岩陰に隠れている)
「放して! このならずもの!」「わあっ」(と、さらわれる者たちが叫ぶ)
(姉、熊の妖怪につかまる。弟は逃げ出す)
「大王さま、逃げる者がいます!」
「(弟に)逃げて!」
(少年の話を聞いて同情を寄せるケサル)
(筏の丸太を叩いて涙を流す少年)
「ぼくはここを出て、武芸を学んで姉さんを救うために戻ってくるんだ」
(そのときどこかから声が聞こえる)
「わはははは。この寄魂海からはだれも出ることができんのだ!」
(巨大な熊の妖怪。なぜか肘当てをしている)
「みな海に逃げるから、すぐみつかるのだ」「命はもらったぞ、小わっぱ!」
(全身雷光に包まれ、エネルギーをためこむケサル)
ボカッ!
(パンチを食らわされた熊の妖怪、吹っ飛ぶ)
(妖怪、地上の岩に激突)
(熊の顔アップ。片目の熊。何かを思い出した)
「あれ、何度も味わったパターンだな」
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