(8)
とてつもなくすばらしい風景の中を彼らはふたたび歩き始めた。
長い間わたしたちは黙ったまま旅をつづけた。整然と並ぶ石柱の中を進み、大きな崖下の開けたところや巨大な巨石群の中を歩いた。巨石群はずっと先まで伸び、平原に点在するさまは都市か町のようだった。そしてはるか遠くで消えていた。
そして風景ががらりと変わった。わたしたちは堅固な壁にはさまれた大きな通りを歩いてはてしなく大きな大洞窟に達した。そこからは這って進むのがせいぜいの細い割れ目を進んだ。そして曲がりくねった通路になんとか体を通して前進した。
最終的に彼らは淵の端に着いた。ガイドは出っ張りの上を歩いた。モーガンは震えながら彼のあとを這っていった。彼は淵の底を見下ろした。
光が輝く真空から湧き出ていた。この深淵は7千マイル(11万2千キロ)の深さがあるとガイドは説明した。彼らは地球の外殻の境界線に達した。選択をしなければならなかった。モーガンは地表に戻ろうと思えばここから戻ることができた。ほとんどの探索者は探索をつづける勇気がないので、戻りを選ぶのである。彼は深淵へ降りていくこともできた。地表に戻るのを選べば、ガイドは地表まで送ってくれるということだった。もし降りるのを選ぶならば、ひどく恐ろしいことが待ち受けているのは間違いなかった。
少しためらったものの、モーガンはそのまま進むことにした。ガイドは彼を引き寄せ、腰のあたりをつかみ、そのままもろともに深淵に飛び込んだ。
⇒ つぎ