チベット奇観 09 西チベット Photo:Mikio Miyamoto
シャンシュンの大地を守るため、トグロを巻いた大蛇は石化し、そのまま守護神となった。
なんていうのはフェイク神話で、たまたま小型トラックほどの大きさの蛇のトグロのような、しめ縄を束ねたような、奇妙な岩と出会ったに過ぎない。自然にできたものとは思えず、岩のまわりを何周も回って意味を探そうとしたが、何も見つからなかった。
こういうので有名な話は聖書のソドムとゴモラのところに出てくるロトの妻の塩柱だろう。本当にロトの妻が「振り返ってはいけない」と言われたのに振り返ったから塩柱になってしまったのか、岩の形がそれっぽいから聖書のエピソードと結びついたのか、あるいは聖書の話自体が岩をヒントに作られたのか、どれが正解とも言えない。
トグロ岩の近くには「ロール巻き地層」があった。
昔、海苔巻の大好きな巨人がいました。巨人はごはんの代わりに岩を巻いて食べようとしたら、逆に巻き込まれてしまい、巨人ロール巻きになり、そのまま岩になったとさ。
もちろんこんな神話があるわけではない。ただの空想である。
それにしてもどうやったらこんな地層ができてしまうのだろうか。地質学者に説明をお願いしたいものである。
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