ロヒンギャ秘史  目次 
先住民説と周辺の歴史 
宮本神酒男   地図   

⇒ ロヒンギャ史総覧:ハビブ・シディキ、アジーム・イブラヒム、ウー・チョー・ミン 
  古代ラカインに住んでいたのは誰か ロヒンギャは外国人か ロヒンギャ自体が新しい言葉か 


砂岩から作られたヒンドゥーの神々はインド人が先住者であることの証し(ウェーサリー) 


序説 ラカインの先住民はインド人。問題は彼らがロヒンギャの先祖かどうか。


第一部 歴史 

(1)突如ラカインの先住民がインド人であることを知る 
  ヒンドゥー教の神像や仏像 突如気づいたこと 

(2)アラカン・ヒンドゥー王朝 別表シッタウン寺院碑文 
  アラカン最初の王城 ウェーサリーに遷都。仏教、ヒンドゥー教もさかんに 
  石碑はインド人王朝の証拠 碑文の言語はロヒンギャ語? シッタウン寺院とは 

(3)いつのまに彼らはムスリムになったのか 
  イスラム教伝来の伝説 スーフィズム(イスラーム神秘主義) 
  ベンガルおよびアラカンのイスラーム化 アラカン人のムスリム集団改宗 
  ベンガル文化の花開くアラカン宮廷 
  五人の聖者伝説 イスラム聖者ピール・バドゥルは魚の背に乗ってアラカンにやってきた 
  スーフィー伝説が意味するもの カプランが見聞きしたバドゥル崇拝 
  実在した伝説的スーフィー 

(4)
チッタゴンの歴史から眺めると  
  古代チッタゴンの仏教王朝やヒンドゥー王朝 チッタゴンのイスラーム化 
  ベンガル湾最強の要塞都市 ポルトガル人+マグ人の海賊暴れまわる 
  宣教師マンリケ、奴隷たちとチッタゴンからアラカンへ ムスリム奴隷との会話 
  なぜベンガル人の多くがムスリムになったのか ポルトガルの隆盛と衰退 

(5)宣教師が見たムラウー王朝、そしてキリシタン侍 
  ムラウー朝のインド系アラカン人 ムスリム部隊と多数の奴隷の存在 
  日本人キリシタン侍 謙虚な日本人 
  亡命皇子シャー・シュジャ殺害事件 傭兵部隊はカマンとなる 

(6)英植民地時代のロヒンギャ 別表A B(人口推移) 
  ビルマに併呑されたアラカン 第一次英緬戦争 
  ベンガル人不法移民労働者? 人口の変動からわかる驚くべきこと 

(7)1942年に何が起きたのか 
  日本軍は虐殺者か救世主か ムスリムと仏教徒の住み分け 
  アウンサン将軍暗殺が影を落とす 


第二部 近代、現代 

(8)ナガーミン(竜王)作戦遂行 
  不幸になる前 本格的な弾圧はじまる 

(9)過激国粋主義仏教 
  仏教僧ウィラトゥ師の登場 過激国粋主義 

(10)外国人扱いされるロヒンギャ 
  外国人説の定着 ついにはバングラデシュ人難民説まで 
  欧米人識者の一部も支持 

(11)ロヒンギャから生まれたテロ組織 
  ムジャヒドの反乱 ロヒンギャ初のテロリストグループ 

(12)センサス(人口調査)は語る、あるいは語らない 
  真実と捏造は紙一重 センサスが語ること センサスが語らないこと 
  2014年のミャンマーのセンサス 

(13)ロヒンギャがベンガル人であるかどうかは本人たちに聞けばいい 
  わたしたちはルーインガです 難民と地元民、古参難民と新参難民の軋轢 

(14)ロヒンギャ地区の囚人村 
  囚人が送られるナ・タ・ラ村 ナ・タ・ラ学校 
  囚人村までできて、ロヒンギャ難民に帰る場所はない 

(15)ロヒンギャ・ムスリムの起源 
  ロヒンギャはムスリム複合体 不都合な真実 

(16)ロヒンギャ兵 
  いつものロヒンギャ難民船(2025年) ロヒンギャに徴兵 2024年のマウンドーの戦い 
  AA(アラカン軍)強大化(2025年) 


補遺1 ロヒンギャという呼称について 

補遺2 チベット・ビルマ語族語彙比較表 

補遺3 8世紀の、そしてそれ以降の南詔、吐蕃、唐 

補遺4 中国チベット族のイスラーム集団改宗、サラ族の集団移住の例 

補遺5 ベンガル人の分布 

補遺6 ルーインガ語、ロヒンギャ語、ラカイン語の比較

補遺7 1872年のベンガルにおけるムスリムの割合 



<参考> 

中国から見たロヒンギャ史 宮本神酒男 

天竺僧はマイナマティ、アラカン、バガンを通って南詔に到達したのか 宮本神酒男 



<参考資料> 
Habib Siddiqui "The Forgotten Rohingya"
Habib Siddiqui "Muslim Identity and Demography in the Arakan State of Burma"
Azeem Ibrahim "The Rohingyas Inside Myanmar's Hidden Genocide"

U Kyaw Min (Shamsul Anwarul Huq) "Rohingya History"
Saiyid Athar Abbas Rizvi "A History of Sufism in India"
Maurice Collics "The Land of the Great Image"
Nitish Sengupta "Land of Two Rivers"
Richard M. Eaton "The Rise of Islam and the Bengal Frontier"
Pamela Gutman "Burma's Lost Kingdom"
Derek Tonkin "Migration from Bengal to Arakan during British Rule 1826–1948" 
Jacques P. Leider "Rohingya: The History of a Muslim Identity in Myanmar" 
Donald M. Stadtner "Sacred Sites of Burma"
倪辂 『云南野史会证』 

王海涛 『云南佛教史』 
张锡禄 『大理白族佛教密宗』 
吕建福 『中国密教史』